豪雨、雨が止んでも蒸し暑く。。。このところ体調を崩す人が増えているようです。
私自身も先週末からどうも体調が良くありません。
「喉が痛いな」と感じてからすぐに微熱ですが発熱、その次は鼻水。
熱は引いても鼻水が出始めると喉の不調も悪化します。
鼻と喉は咽頭部で繋がっているので連鎖反応を起こすのが普通。
日本であれば「鼻水に効く風邪薬」という分かり易い薬の求め方が可能ですが、タイにはそもそも風邪の総合薬がないので、薬屋で働く私ですら”まず何を服用するればよいのか?”を考えてしまいます。
今回は取り急ぎ抗アレルギー薬を飲んでみました。
最初に飲んだのは”眠くならない”という一般的なアレルギー薬。
効かない・・・
「眠くなるのは困るけれど、今は鼻水と喉の不快感の方が障害が大きい」ということで、
「眠くなるけれど」と言われた方の薬を飲んでみることにしました。
すると、嘘のようにすぐに止まりました。
短時間で見事に症状をストップしてくれたお薬は Nasotapp という名前です。
ネット検索をするとどうしても『Nasatapp』と自動修正が入ってしまいます。
Nasatappの方が有名なんですね。
塩酸フェニルプロパノールアミンとブロムフェニラミンという成分から作られた製剤です。
塩酸フェニルプロパノールアミンという成分は、数年前タイ国内で取締りが厳しかった薬剤「エフェドリン」に薬効が類似しているそうですが、作用が弱いので問題はないとのこと。
余談ですが、
エフェドリンは交感神経興奮剤として主に風邪薬などに使われていますが、以前はダイエット薬にも使われていました。風邪薬などに使用されている量のエフェドリンであれば問題はないのですが、それを大量に集めて覚せい剤が製造されてしまう事件がありました。それからエフェドリンの規制が厳しくなったのだそうです。
昼食後にこの薬を服用したところ午後は眠くて仕方がありませんでしたが、
1錠飲んだだけで鼻水はピタリと止まりました。
今回体調が崩れだしたのは週末だったので、この薬があったら土日にぐっすり寝て、月曜日には完全復活が出来ていたかもしれない?・・・と思うと、
これも家の常備薬として置いておいた方がよいかしら?
いろいろな抗アレルギー薬
Nasotopp シート単位でで販売されています。
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2016.08.30 / Top↑
ヒルドイドクリーム(Hirudoido Cream)
タイでもかなり以前から薬局に置かれています。
少し前までは「これは何?」と気にされる事もなかった商品なのですが、最近では「ヒルドイドクリームありますか?」とご指名を受けるまでに知名度が上がりました。
ヒルドイドをお求めになられるお客様の使用目的は、主に美容方面の「肌の保湿」(シワ、たるみ改善)が多数ではないかと思います。
究極のアンチエイジング
驚きの保湿力
究極の美肌アイテム
等等
日本では処方箋薬で、その効能は皮膚科のお医者様からも太鼓判を押されているようですね。
タイにおいては・・・
かなり以前から「一家に一本」などと言われて置き薬的な印象は強いのですが、「美容」目的に使用されている方はあまりいらっしゃらないように思います。
タイ人にとってはあくまで医薬品なんでしょうね。
ということで、最近は店頭で日本人のお客様に詳細を聞かれる事も増えましたので、この気に詳細を記事にしておく事にいたします。
タイで流通しているヒルドイドはクリームのみで、
ヒルドイド クリーム と
ヒルドイド フォルテ クリーム の2種類です。
「フォルテ」というのは「強い」という意味で、普通のクリーム成分が ヘパリン類似物質である”ムコ多糖体多硫酸エステル” 0.3g に対し、フォルテは0.445g と多目となっています。
このヒルドイドクリームの効能としてあげられているのは、
血行障害による疼痛、炎症性疾患、血栓性静脈炎(痔核を含む)など。
血行促進作用によって新陣代謝を活発にしターンオーバーを促進するため、各皮膚疾患や傷痕などの改善を促すとされています。それ以外の外傷(打撲、捻挫、挫傷)、筋肉痛・関節炎などにも効くという。。。治療の幅が広くて驚きです。
ヒルドイドの主成分「ヘパリン類似物質」
血液の抗凝固薬で「ヘパリン」という薬があります。この原料は牛や豚の張粘膜から採取されるらしいのですが、もちろん人の体の中にも存在する成分で、肝細胞から発見されたから「ヘパリン」と名づけられたそうです。(肝臓のを意味するHepato ⇒ Heparin)
そのヘパリンとヘパリン類似物質は名前の通り別物、でも似ているから”類似物質”
単純で分かりやすいですね。
ヘパリンは置いておいて、ヒルドイドの主成分「ヘパリン類似物質」の話ですが、
皮膚表面に浮き出た炎症(静脈炎)や皮下血腫などを血行促進作用や血液溶解作用で改善をするというのが主な治療でしたが、その保湿力の高さから各皮膚疾患の治療にも多く使われるようになったのだそうです。
「副作用はきわめて少ない」というのに日本では処方薬なんですね。
さて、お店においてあるヒルドイドのパッケージには主成分しか記載がありません。
中の説明書には、主成分の”ムコ多糖体多硫酸エステル”と”クリームベース” の2種類しか記載がありません。
・・・個人的に気になります。
「この ”クリームベース” とは何ぞや?」
・・・ということで調べました。
≪クリームベースの成分≫
グリセリン、ステアリン酸カリウム、ウールワックスクリーム、乳化セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、イソプロピルアルコール(エタノール)、パラベン、チモール、純水
一般的な乳化剤、防腐剤も含まれています。
イソプロピルアルコール(エタノール)は殺菌や抗菌を目的にしたもの。ウールワックスクリームというのは羊の皮脂腺から採取される油です。「ラノリン」という成分名で、これだけで傷痕の治療に使われる製品が作られているようです。
「チモールとは何かしら?」と調べてみましたら、「防腐剤」としての役割はありますが、同時に「殺菌剤」で、歯磨き粉、口内洗浄剤、軟膏、石鹸などにも使われているとの事。
上記を調べてみて、「副作用はほとんどない」と言われている事に納得。
それでも、「ヒルドイドは治療を目的に作られた薬なので、スキンケア用に日常的に使用し続けるのはどうなのかしら?」という疑問もありますので、個人的には定期的に一定期間の使用を考えています。
ちなみに、
本来「血行障害による疼痛、炎症性疾患、血栓性静脈炎(痔核を含む)などの治療」ということなので、女性には多い「脚の後ろ側(腿やふくらはぎ)に出来てしまった毛細血管の浮きなどにも効くかしら?」と思ったら効くのだそうです。
静脈瘤のように痛みもありませんし病気ではないけれど、イヤなものです。
2016.08.25 / Top↑
タイの薬局ではかなり昔からおなじみのサプリメントシリーズ
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5種類ありますが、いずれも『18種類のアミノ酸』でプラスの『何か』で用途が異なります。
某コンビにではオリジナルのミニボトルを売っていますので、見かけることも多いかも。
一般的なものなので当店でも一通り並んでいるのですが、うち1種類だけ、どうも人気がなさそうなので当店の薬剤師に聞いてみました。
私「このシリーズは売れるの?」
薬「顧客がいます。ただ、これだけは人気がなくて売れません」
顧客はタイ人客です。
「人気がない」と言われたのは、「Chlorophyll & Gultathione」(クロロフィル&グルタチオン)で、18種のアミノ酸にソイプロテイン、銅クロロフィリンナトリウム、グルタチオン配合です。
この1種だけ人気がないというのが不思議です。
成分ですが、グルタチオンはデトックス成分で知られていますし、メラニンを抑える働きがあるらしく、肌にも良し。。。
注目すべきは ”銅クロロフィリンナトリウム”
アメリカのロングセラー体臭サプリ Body Mint の主成分。
体臭、特に口臭対策です
日本では医薬品(口臭改善、胃腸薬)として、この成分を主成分とする製品が販売されています。
薬用としての銅クロロフィリンナトリウムには、
・口臭制御
・荒れた胃粘の膜修復
・二日酔いの症状を軽減させる
といった働きがあるそうです。
ちなみに「この商品(クロロフィル&グルタチオン)に対するタイ人の理解は?」と訊いてみたところ、「デトックス」との回答あり。
間違いはないけれど「デトックス」に対する理解がどの程度なのでしょうか?
(そこまでは聞きませんでした)
この「デトックス」以外
「顧客がついている」らしき商品は下記の4種になります。
・ゴールドのマルチビタミン
・フィッシュオイル入りの、頭の回転を良くするというブルー
・朝鮮人参やイチョウ葉配合でリラックス目的のオレンジ
・ワインカラーのオリジナル(他のものより値段が安い)
日本人が成分の詳細を知ったら、この「ブルーグリーンのデトックス」が一番魅力的ではないかと思うのですが・・・ いかがでしょう?
2016.08.15 / Top↑
カラミンローションをご存知でしょうか?
かなり昔から販売されている資〇堂のピンク色のローションをバンコクの日本人御用達スーパーでを見かけた覚えがあります。その商品名は「カラミンローション」ではありませんが、かなり近い名前です。2層に分かれていて、使用前に振ってよく混ぜてから使用するものです。
カラミンローションの用途は
日焼け後の火照った肌に
ニキビ肌に
あせもに
発疹、蕁麻疹
おむつかぶれ
虫刺され
私は海やプールで日焼けして火照ってしまった時に使用した覚えがあります。
収れん作用があるので皮脂の過剰分泌によるニキビ対策にも有効なんですね。
火照った肌がひんやりして気持ち良く、炎症止めということでは、ひんやりする事で炎症が収まりかゆみが和らぐのでしょうね。
ピンク色は主成分のカラミン(酸化亜鉛)の色。
日本では化粧品としてスーパーやドラッグストアーなどでも販売されていますが、皮膚科などでも処方されていると聞きます。子供用も販売されているようです。
さて、こちらの薬局にもありました。
日本でも非常に安価な品ですが、こちらでは更に安い。
Cadramine-V Lotion 60ml
タイ製ですが、タイ、香港、ミャンマーのFDAで登録がされています。
成分は
カラミン 100mg
酸化亜鉛 30mg
ジフェンギドラミン塩酸塩 10mg
カンフル(樟脳) 15mg
メントールクリスタル 5mg
エタノール 0.05ml
上記のように非ヒスタミンの「ジフェンギドラミン塩酸塩」が含まれています。
かゆみなどの炎症を抑えるお薬成分ですが、外用薬で含有量も少ないので「治療薬」のカテゴリーではないということで、店頭の一般商品棚に並んでいます。
使用方法は簡単で、使用前に良く振ってからローションをそのまま肌に塗布します。
カンフルとメントールのせいか、臭いがタイ名物「シャワー後のひんやりパウダー」のロングセラー”Prickly Heat” のような。。。
2016.08.09 / Top↑
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